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2008年4月 8日 (火)

無肥料自然栽培見学ツアー

エコマルでも約1年前から、縁あって無肥料栽培の野菜を扱わせていただいている。

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いわゆる「有機栽培」は畑や田んぼに有機物(落ち葉や米ぬかなど植物性のものや、家畜糞由来の動物性のものなど)を施して、それらを分解する微生物やミミズたちに活躍してもらい、賑々しくて豊かな土壌を形成していく、感じでしょうか。

しかし、無肥料栽培はその有機物を施さない。なのに、立派な野菜が成育している。しかも美味い。エグミがなく、素直なすっきりとした味が特徴かもしれない。

昨年からちょくちょく無肥料の農家さんのところを訪ねてはいるが、まだまだ理解が足りない。

自分のちっちゃい畑もあり、無肥料でやってはいるが、言ってしまえば「ただの放任」なので、参考にならない。

そんな時、埼玉県ふじみ野市でサンスマイルという自然食品店を営む、松浦氏が「無肥料自然栽培見学ツアー」を企画するとの情報を得た。氏は学生時代から無肥料栽培に注目し、無肥料栽培を拡めることを己の使命とし、その熱意と努力は並々ならぬものを感じる。

で、ツアー当日、4月6日(日)。天気は快晴。9時にサンスマイル前に集合、農家4件と種屋1件を強行軍で回る。参加人数は30人強で、9台くらいの車でキャラバン。だいじょぶかいな、と不安もよぎる。

まず1件目。

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関谷さん。代々続く農家の9代目。

基本は減農薬・減化学肥料だが、どうも野菜が軟弱になってきていると感じ、そういう作り方での行き詰まりを感じている中で、3年前から有機栽培を模索し、2年前に「無肥料栽培」の存在を知った。今は20アールほどの面積で実行中。

「無肥料にして、雑草は減った」

「虫は出るには出るが、益虫とのバランスで何とかなる。特にクモがめちゃくちゃ増えた」

徐々に手ごたえを感じ、今年は倍の面積で無肥料栽培を行うとのこと。

畑での消費者との交流も大事にし、いろいろな企画を語る姿が嬉しそうだ。

東京代々木で春~秋まで開かれている「東京朝市~Earthday Market」にも出展するようなので、行かれる方はぜひ関谷さんのブースにも行ってみては。

2件目。

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明石さん。東京出身で、農家6年目。

当初から有機栽培を行い、サンスマイルの松浦氏との出会いで無肥料栽培を知り、チャレンジ。

無肥料をやって分かったことには、

「今まではこういう肥料を入れると、どうなるという考えだったが、この土地にはこの野菜、この時期にこの作業といった、適地適作&適時といったことをより意識するようになった」

有機栽培は作物によって、同じ場所に連続して作るのはNGという考えで、いわゆる輪作が基本だが、明石さんは無肥料では連作も積極的に行う。実際それで作物ができる。

「普通、植物はその場で朽ち果てて、種を落とし、翌年また同じような場所から芽が出て生育する。それこそ連作なのだから、連作でもいいんじゃないか」とも前々から思っていたそう。確かにそれは納得できるな~。

3件目。

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知る人ぞ知る、「野口種苗研究所」。種屋さん。

いわゆる在来種や固定種の種をいっぱい扱っています。無肥料栽培と固定種の種は切っても切れない関係なのだそうだが、これに関しては勉強不足なので、またいつか。

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自分の畑用にと、完全に買い物モードで店内物色しました。

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野口さん。眼力(めぢから)を感じます。

さて次、4件目。

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渋谷さん。代々続く農家に生まれた。農の現場に入って5年目。

有機栽培を行いつつ、無肥料栽培は全体の2~3割くらい。

「植物はそれぞれ自分の必要なものを、自ら呼び寄せ、作り出す。それをし易いような環境を作るのがよいような。あと、微生物の共生関係が大事。」

「土の中にどれだけ空気の量が入るか、というのがポイントなのでは?と感じている」

日々、無肥料栽培を観察している中で、色々なことを感じているようだ。

ラスト、5件目。書いているほうも息が上がってきた。

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関野さん。代々続く農家さん。

4年前に無肥料栽培のことを知り、今や畑はすべて無肥料栽培を行っている。

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こういう認証も取っています(by NPO無肥研)。

最近では「野菜だより春号」という雑誌にバーンとカラー4ページ載っていたので、ごらんになった人もいるかも。

色々な野菜を作るが、とうもろこし以外の種はすべて「固定種」を使い、積極的に自家採種を行っているようです。

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これは白菜の種を取るために、花を咲かせて種ができるのを待っています。小さいビニールの中でネット付けて栽培しているのは、他の種類の種が風などで飛んできちゃうと、別物になってしまうので、その防止のため。

あと面白かったのは、苗を育てるハウスにはバッハが流れていたこと。実際、バッハ聞かせると苗の成育が断然早いとのこと。バッハの流れるハウス内で作業をする人間の方がいい気持ち、いい波動になっちゃうのも大きいかもしれないとも。

全行程終了、17:30くらい。この後は懇親会!

しかし、今回の農家さん、皆若い。20代とか30代。全国的には農家数は年々減っているけれど、明るい希望もまだまだある。皆さんどうもありがとう。

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このツアーを終えて、多少は理解が進んだかもしれない。

無肥料栽培すると、

・草は3~4年すれば、あまり気にならなくなる。

・虫の害もあんまり気にならない程度。

・収量は2割ほど減るともいわれるが、肥料代・農薬代そしてそれらを使う手間のコストが削減できる。

・エグミのない、すっきりした甘く、生命力のある野菜が取れる。

と、いいことだらけな感じ。

さらに、無肥料栽培をするには、

・種は固定種を使ったほうがよい。

・緑肥は必要とあらば積極的に使う。

・いいものができなくとも、3年は踏ん張る。

・連作を行っていく。

・土地と作物の相性を見究める。

と、いったことが大事なようだ。

有機栽培のアプローチとはかなり異なるので、このコペルニクス的な意識転換を納得でいない人も多そうだ。

作物にとって、省力でストレスなく、成育できる環境はどんな状況なのかを考えるとむしろあれやこれやの堆肥や肥料、その他資材を投入することが、必ずしも吉と出るとは限らない。

有機がダメというのではなくて、こういう方法もあり、状況によって色々使い分けるといった柔軟性が必要かもしれない。

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最近4年ぶりに会った友人がいる。

一見して、前より体が小さくなっている。前はガッチリしていたのに。聞いてみると、体重は15kgくらいは減ったと。

なぜかというと「断食」をしているからという。今日だけとかいうのではなく、「ずっと」。

「食べなくても、大丈夫だということが分かった。3食基本的に食べず、水とお神酒だけだ」

お神酒はただ単に酒とのことだが。

食わなくても元気で、ガンガン働いている。

なんかこの状態は無肥料とリンクしているような。

栄養つくもの、体にいいもの、体をつくるものをと切磋琢磨に食うやり方は、必要ないのか!?と思ってしまう。

無肥料栽培は拡めていきたいが、自分自身を無肥料状態、断食していくのはさすがに気が引けるな~。非常に悩ましい。俺もまだまだだ。

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