北海道の渋谷さんからのメッセージ
昨日、北海道美幌の「しぶはち農園」の渋谷加代さんがエコマルに来てくれた。
美幌はもちろん氷点下、白銀の世界。毎年、野菜の出荷が11月半ばで終わってから、1月半ばくらいまで、ようやく畑を離れられるので、ご実家のある東京へ上京している。でも、ご夫婦のどっちか一人は必ず美幌に残り、急なドカ雪などからビニールハウスを守らねばならないのだ。
積もる話もあるので、拙宅に招待し、あっこの野菜たっぷり料理を食べながら、楽しい時間を過ごした。
来週には美幌に戻り、1月20日にはほうれん草の播種が始まるとのこと。もう、始まるんだ!ほんと、つかの間の休息だ。
さて、昨シーズンが終わってから、渋谷さんからお便りをいただいた。なんとも素敵なメッセージなので、許可をもらったので転載しちゃいます。
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お世話になったみなさまへ
今年もお野菜を御注文いただきまして、ありがとうございました。
異常気象も気候変動とよばれるようになり、本年もまさしくその影響に翻弄される作況となりました。
予測不能な自然界の変化には、精一杯手を尽くした後はただ祈るのみ、古より人々が天をあおいで祈ってきた姿が、自分にかさなります。
恵みに感謝して、よくてもわるくても、多くても少なくても、母なる大地からいただいたぶんにあわせて暮らしを組み立て日々を過ごしてゆくこと、足るを知るということ。それが、この地球で、自然とともに、自然とよりそって生きるということなのだと、実際に自分の体を動かし汗を流し涙も流して、あらためてわかったような気がします。
自分にとって、現実に欲望を我慢するのは相当難しいことです。
でも、その欲望を満たす為にはらわれている自分以外の存在の犠牲、生きる権利を奪っている事実に、気づかないわけにはいきません。
母なる大地とワークするこの仕事をつうじて、自分以外の命の存在に、たくさん気づかされました。
誰にでもある、「共に生きていくことを喜びと感じる偉大な遺伝子」のスイッチをONにして、欲望を、他の命ある存在に心を配り注意深く生きていくことに、ひとつずつ置きかえていければいいなあと思います。
偉大なる遺伝子には、「わかちあうことに喜びを感じる」スイッチもあるといいます。
私たちにとって、母なる大地からいただいた貴重な恵みを、みなさんとわけあえることは無上の喜び。理屈などありません。
”さあとれたよ、一緒に食べよう。” 遺伝子のスイッチをONにした、このシンプルな想いが、私達の野菜作りの原点です。
今年も、お蔭様で、その恵みをたくさんの方々とわかちあうことができました。
ありがとうございました。
年明け1月には、ほうれん草の種まきがはじまります。
本格的な農作業がはじまるまでのすこしの間は、知識や技術の不足していた部分の勉強の時間です。
来年も、お野菜とともに自然界からのメッセージを多くの方々とわかちあえることを願っています。
今後とも、よろしくお願いいたします。
しぶはち農園
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